小・中学生の保護者から「小中一貫教育の取り組みがわからない」というお話を伺いました。わかりにくさの原因について調査したところ、主に一貫校導入当初から変化している部分がある事と、情報がまとまっておらず、周知方法に課題があるように思います。
小中一貫教育と検索をしても村山学園、大南学園開校当初の一貫校の資料が多く、現在の小中一貫教育の取り組みが見えづらい状況にあります。
小中一貫教育をPRし、移住政策に掲げているまちもあるように、小中一貫教育のあり方が明確になることで、教育環境の充実が推進されるのではと思います。小中一貫校村山学園では、施設一体型だからこそできることについて、より強化していく必要があるように感じます。
小中一貫校開校当時とは時代背景も、管理職をはじめ所属する教員も異動等により変わっている中では、当時のままの考え方ではなく、今とこれからを見据えた小中一貫教育について考えていく必要があります。まちづくり学習を通し、各中学校区の小中一貫教育が推進しているようにも感じるため①小中一貫教育の現状について伺います。
令和12年の次期学習指導要領の改訂に向け、中央教育審議会が「論点整理」を公表しています。「論点整理」を元に、先を見て、次期学習指導要領改訂までに小中一貫教育だからできる事があるとも考えるため、②次期学習指導要領実施に向け今からできる取り組みについて伺います。
【教育長答弁】
本市では、施設一体型、施設隣接型、施設分離型の3つの型の小中一貫教育を推進しており、授業交流・合同行事等の開催・教員研修等の取組を実施する等、充実を図っております。
次に、2点目について、お答えいたします。
次期学習指導要領につきましては、現在、文部科学省において改訂に向けた議論が進行中であります。今後も次期学習指導要領の考えを踏まえた、本市の小中一貫教育の効果的な取組について、研究を進めていきたいと考えておりますので、御理解を賜りますようお願いいたします。

小中一貫教育武蔵村山市 公式ホームページwww.city.musashimurayama.lg.jp
(清水彩子の再質問)
「①小中一貫教育の現状」について再質問いたします。
まず、本市の小中一貫教育が目指していることについて伺います。
武蔵村山市小中一貫教育検証委員会報告書によると、平成19年に策定された「小・中一貫校基本カリキュラム」では、「人間力」を具えた児童・生徒像を、「知的能力」「対人関係力」「自己制御力」の3要素を総合的にバランスよく身に付けた児童・生徒と定義しています。また、この「人間力」を育成するために、小中一貫教育の導入期には「小・中一貫教育カリキュラム」を作成し、「言語力育成」「情報リテラシー育成」「キャリア教育」「心の教育」といった教科等横断的な4つの重点項目を設定していたことがわかりました。しかし、これらの項目が、現在も小中一貫教育が導入された当初のままになっています。
「情報リテラシー育成」は、次期学習指導要領を踏まえると、「情報活用能力の育成」だと思いますし、今、小中一貫教育として重点を置きたいことについて見直しを図る必要があると思います。また、各校の小中一貫教育の重点も踏まえて、教育課程等を作成できないでしょうか。
(教育委員会)
まず、本市が目指す小中一貫教育の目的といたしましては、児童・生徒の「人間力」の育成があります。この「人間力」を育成するために当初作成いたしましたカリキュラムでは、教科等横断的な4つの重点事項を設定しておりました。
議員の御質問のとおり、学習指導要領の改訂により使われる文言が変わっていくと考えておりますので、見直すべき点があるかどうかというのは、今後確認をしてまいります。
また、市の計画等が時代に合わせて変化していくことにより、学校の教育課程等にも合わせて波及するものと考えます。
(清水彩子)
若手教員や他地区から異動してきた教員が感じることを生かし、教員発案の新しいアイデアによる取組や、保護者からのアンケートを踏まえた見直しなどはされているのでしょうか。一貫教育のあり方などについての学びの深まりや、更なる充実、また、他自治体の新しい小中一貫教育の情報にアクセスすることにも繋がると思うのですが、現状を伺います。
(教育委員会)
小中一貫教育については、本市では平成22年度に小中一貫校村山学園が開校してから、すでに15年が経過し、一貫校や各校区において様々な取組が推進されております。そして、それは日常的な取組になっております。その中で小中一貫校村山学園における取組の改善について御説明させていただきます。
まず学校では教員と保護者による学校評価アンケートをもとに課題点については検討し、改善を行っております。近年の、教員と保護者から出された学校評価を踏まえ、改善が図られた内容を参考に挙げさせていただきます。
例えば、小学部と中学部の生活時程が違うため、児童の休み時間の廊下や階段移動時の音が中学部の授業に影響する、ということから、児童が移動する階段の変更を行った。5年生で行っている「水田学習・もちつき体験」の取組を、次年度の5年生での学習に円滑に進めていけるよう、5年生の活動を4年生に紹介する活動をカリキュラムとして設定しております。
また、令和8年度に向けた変更点としては、個人面談が設定されているため、全学年の通知表所見を3学期のみにするというもの。9年生の保護者対象の進路説明会に、7・8年生保護者も参加したいという要望があることから、7・8年生保護者でも参加できるようにお知らせする。といったように変更していくとのことです。
次に、学校評価以外での改善ですが、年度途中であっても、校務分掌に位置付けられた校内の委員会等で改善すべきと判断された内容については、管理職を交えて検討しております。
(清水彩子)
課題についてそのように改善されてきたということでわかりました。あとは、保護者と教員が一貫校を楽しむような取り組みもしていると思いますので、そういうことがもっと外部の人にも見えるようになると良いと思います。
市内には施設一体型、施設隣接型、施設分離型と、小中一貫教育に取り組む5つの中学校区がありますが、各校の小中一貫教育についての把握がしづらいように思います。教育委員会のHPに、武蔵村山市の小中一貫教育全体の取り組みを載せていただきたいです。
「武蔵村山 小中一貫校」と検索すると、教育委員会のホームページではなく、村山学園が出てくるため、村山学園のホームページにも教育委員会の小中一貫教育をまとめたものを添付すれば、村山学園を検索した方が、武蔵村山市教育委員会のホームページにもアクセスし、閲覧数を上げる事もできます。
内容ですが、武蔵村山市教育委員会の目指す教育目標の基本方針にも小中一貫教育を入れ、小中一貫教育を入れた教育大綱、教育振興基本計画を載せ、小中一貫教育についての説明、教育内容、4つの重点。
仕組みとして、小中一貫校村山学園(施設一体型)、村山学園の学校施設のこと、大南学園(施設分離型)、一貫教育を推進する各中学校区。
生徒像、意義、効果、カリキュラムの特徴、小中一貫教育の日の校区ごとの内容、小学部、中学部となっている中にある、「学習基礎定着期」「学習充実期」「学習発展期」を示すこと、これまでの経緯を年表にし、その都度作成した資料が現在点在しているため、URLを添付することでひとつにすること、各校の学校経営方針にある、小中一貫教育推進に向けた方策、コミュニティスクール、学校運営協議会など。 表など活用し、小中一貫校や小中一貫教育についてわかるホームページを作成していただけないでしょうか。
(教育委員会)
本市といたしましては、これまでも継続して小中一貫教育を推進してまいりました。その取組は全校で進められておりますが、施策の経過に伴い、学校や地域にとっては日常的なものになっていると理解しております。
しかしながら、議員ご指摘のとおり、市や学校の取組、学校運営協議会やコミュニティスクールについての説明が十分に掲載されておらず、分かりにくいという点につきましては改善の余地があると考えますので、今後、市及び学校の取組が理解されるよう掲載方法を見直し、市及び学校HPの充実を図ってまいりたいと考えております。
(清水彩子)
宜しくお願いします。小中一貫教育の取組について分かりました。その中で村山学園についてですが、平成28年に法制化された義務教育学校は、小学校に6年、中学校に3年通うのではなく、9年間を1つの学校で過ごすものであり、9年間を見通して教育課程を編成できます。
「小中一貫教育検証委員会」の中でも、「義務教育学校へ移行するメリットがあり、望ましいと考えるが、保護者・地域の理解を得るために、慎重に進めるべきである。」という結論が報告されています。
現在の村山学園が施設一体型の小中一貫校として、様々な工夫を行って運営していることは理解いたしますが、本市には小中一貫校があるということを大体的にアピールするためにも、義務教育学校にしていくことも考えられると思います。現在、教育委員会での検討は進んでいるのでしょうか。
(教育委員会)
現在、第四小学校と第二中学校という設置校名が残っております。村山学園を義務教育学校にすることで、中学部生徒が高校受検において第二中学校と明記することがなくなったり、教員公募で一貫校を希望する教員を採用することができたりするなどのメリットはございますが、検証委員会報告では、義務教育学校へ移行することについて「保護者・地域の理解を得るために慎重に進めるべきである」と結論付けております。
進捗といたしましては、検証委員会結果を公表後にコロナ禍に入っており、その後も十分な検討を行うことができないまま、現在に至っておりますが、現在の村山学園の形は、統括校長と統括副校長を配置し、小・中学校の職員が一体となって運営できていることから、義務教育学校ではないものの、保護者や地域の方から小中一貫校であることへの一定の認知をいただいていると考えております。こうしたことから、村山学園を義務教育学校に移行していくことは現在考えておりません。
教育委員会といたしましては、村山学園での教員同士の連携や、児童・生徒間の交流活動の工夫などを通して、一貫校としての取組や子供たちのつながりを更に充実させてまいりたいと考えております。
(清水彩子)
村山学園に通っている児童・生徒、保護者は、義務教育学校と小中一貫校、今後どちらの可能性もありますが、そうしたこと自体を知らなかったり、義務教育学校と小中一貫校の違いや、メリットデメリットなど考える機会もなかったりして、これまできているのではと思います。
機会を捉えて、考えてみても良いのではと思い今回質問いたしました。
教育委員会にご検討いただきたい事がありまして、令和4年度から令和8年度までを計画期間とする「武蔵村山市教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策の大綱」には、小中一貫教育についての記載がなく、「第三次教育振興基本計画」も、小中一貫教育の取り組みについての記載が小さいため、武蔵村山市教育委員会として、小中一貫教育についての目標をもっと大きく掲げられないでしょうか。
来年度「武蔵村山市第四次教育振興基本計画」が改訂されますが、基本方針の教育の質の向上の部分に小中一貫教育についても記載し、また、それに伴い、毎年公表される「教育委員会事務事業点検・評価報告書」に掲載されている小中一貫校の事業、取組状況及び具体的成果等について見直しの有無の確認をするなど、小中一貫教育の推進について整理していただけないでしょうか。
(教育委員会)
現行の第三次教育振興基本計画においては、「小中一貫教育・小中連携教育の推進」という施策を重点的に取り組むものとして位置付けております。また、計画に掲げられている施策については、所管課による1次評価及び有識者による点検・評価を実施の上、効率的かつ着実に実施してきたところでございます。
第四次教育振興基本計画において、小中一貫教育に関する施策をどのように掲載していくのかにつきましては、これまでの成果等を踏まえた上で、学識経験者、市民等で構成する懇談会等において検討を進めていき、より効果的に推進できる内容にしていきたいと考えております。
(清水彩子)
第三次の計画から、小中一貫教育を推進するために変更される部分こそが本来重要だと思いますので宜しくお願いします。
また、カリキュラムの改訂や村山学園の教育計画の策定であったり、そうした改善も必要であり、その内容も教育振興基本計画に掲載される必要を感じています。それについては丁寧に進めていただく必要がありますので、第四次教育振興基本計画の策定の時期にとらわれず、さらに先の計画には変化がみられるよう推進していっていただきたいと思いますので宜しくお願いします。

「②次期学習指導要領実施に向けて今からできること」 について再質問します。
次期学習指導要領の「論点整理」を読みますと、不登校やギフテッド、外国にルーツのある子など、多様な子どもが輝く柔軟な教育過程編成の促進や、子ども自身が学びの自己調整をできる方法、教師の指導の在り方が掲げられています。
論点整理の「多様な子供たちを包摂する柔軟な教育課程の在り方」の、特定分野に特異な才能のある児童生徒への柔軟な教育過程について、現時点で小学校に通う児童で、既に対象者となりうる児童はいるのではと思います。
対象者については、外部機関との連携や、個別の指導計画を作成する方向にありますが、実施まで数年あるため、今からその才能を制度に乗せられるよう育むと良いと思いますが、特異な才能のある児童・生徒に対し、現在学校で行っている事はあるのでしょうか。
(教育委員会)
「特定分野に才能のある児童・生徒」への教育についてですが、以前に民間教育団体からのアンケートを受けた際に、市内学校にこうした児童・生徒が在籍するかどうかを学校に伺ったところ、学校としては把握していない、またはできていないとの回答をいただいております。こうした、いわゆるギフテッドと呼ばれる児童・生徒への対応につきまして、本市独自としては具体的にできることがなく、顕著な才能を伸ばしていくための高度な教育支援が必要となってきます。そのため、こうした児童・生徒がいる場合には、支援を行っていただける専門機関や大学等とつないでいけるよう支援してまいりたいと考えております。
(清水彩子)
好きなことに取り組む時間が持てることは、確実にその児童・生徒の才能を伸ばすことに繋がるため、そうしたお子さんがいた場合、適切な場に繋いでいただきたいと思います。生成AIの時代を生きる子供たちのために、「情報活用能力の抜本的向上」が図られてきます。
小・中学校で何を身につける事が大切か考えていかなくてはなりません。 現行の学習指導要領で、小学校では、「情報を集めて考える」「ICTを活用する」とはある状況で、中学校では主に技術・家庭科の技術分野、高校では、情報科が担い、学びの連続性が不明確とされていますが、「質の高い探求的な学びの実現に向けた新たな枠組み」の論点整理として、小学校の総合的な学習の時間に「情報の領域(仮称)」を付加することや、中学校において「情報・技術科(仮称)」を新設し、現在の技術・家庭科の技術分野を発展させつつ、情報技術の内容を大幅に充実させるという方向であります。
小学校では、情報技術の基本的な操作、情報の収集、整理、比較、発信、伝達に関すること等を中核としながら、情報モラル、権利と責任等と、コンピュータの仕組み、データ活用なども身につけ、中学校では、より抽象的・科学的理解を必要とする情報技術の特性の理解を身につける方向性ですが、この小・中の接続こそ一貫校の5年生から7年生の中学年部の教育の在り方で情報活用能力が向上できると思うのですが、小中一貫教育で、どのような取り組みをしていけそうなのか伺います。
(教育委員会)
次期学習指導要領に示される予定の情報活用能力等の点については、本市としてどのように進めていくのか、国の動きを注視しながら、今後考えていく必要があるかと思います。
議員からの御質問にあるように、一貫校だからこそできる取組については、今後村山学園と協議を行いながら、情報活用能力に留まらず、検討・推進してまいりたいと考えております。
ただし、村山学園で進める一貫校での情報活用能力の取組のノウハウは、あくまで施設一体型である一貫校で推進できるものであるため、他の校区についてはそのまま活用することはできないと考えております。そのため、市で基本設計をしたとしても、校区ごとで協議を行いながら推進していく必要があると考えます。
(清水彩子)
7年生が6年生に教える取り組みなどは、施設一体型の一貫校でないと推進しづらいと思いますが、9年間で考えた時、5年生から7年生とされる「中学年部」の流れを揃える事もひとつの連続性だと思います。
情報の授業において、小学校と中学校では質や量は変わりますが、課題を設定し、情報収集し、分析し、表現するという流れは同じにするなど、なにか基本となる型のようなものをイメージしているのですが、現場の先生方で、連続性をもたせるための仕組みづくりについて、できるかできないかも含め連続性をもたせる案を村山学園はもちろんですが、各中学校区でも考えてみていただけたらと思います。
近年は「官・民・学」の連携も教育に必要な要素になっています。現在、まちづくり学習では、イベントや商品の企画や販売、調べごと等が多い印象です。「深い学びの実装」について、総合的な学習(探求)の時間を軸にした検討を進めることが示されましたが、探求を支える基盤としてデジタル学習基盤に重点を置き、学習を進めることも必要なのではないかと思います。
例えば、伊奈平の工場地区で製造業を中心に世界に事業展開している、またはグローバルなサプライチェーンに関わる企業もあると思いますので、そうした会社と共に連携し、教科等指導に活用など、民間とより深い学びの実装を考えていけないでしょうか。
現在、市役所との協働もありますが、市役所は売り上げる事を行う会社とは運営が異なります。 この先の時代、自宅のパソコンでする仕事も増えてきます。民間企業が持つ勝ち抜く戦略やビジネスのビジョン、ハイレベルな分析、そうしたキャリア教育ができてくると武蔵村山のキャリア教育は実効性が高くなります。子育ては、最終的には自分の力で生活するというゴールに向けて行っているため、保護者としてもそうした教育環境を望むと思います。武蔵村山市の小中一貫教育の中のキャリア教育の充実は、選ばれるまちづくりにも繋がると思いますが、そうした内容を実施していけないか伺います。
(教育委員会)
施策としては面白く、市教委としても推進したいと思っておりますが、現状「まちづくり学習」の観点から学校と連携していくことのできる地元企業をまだ十分に把握しておりません。小中一貫教育の視点に限らず、まちづくり学習のねらいについて理解してもらい、連携協定などにより継続的な協働につなげられたらと考えております。
(清水彩子)
教育委員会だけでは企業に繋がりづらいと思いますので、他の課や多くの方が意識しておいていただければと思います。
最後になります。 小中一貫教育ならではの良さを改めて検証し、時代に合わせて変化していっていただきたいと思います。 今の小・中学生は、この先AIの普及により、未来がどのようになるのかわからない時代を生きています。
市は、小中一貫教育を通して「人間力」の育成を目指すため、「知的能力」、「対人関係力」、「自己制御力」の3要素をバランスよる身につけられる教育を推進しています。
この「人間力」は、どんな仕事に就いたとしても、どんな環境に置かれても、必ず自分を助けてくれるお守りになります。このお守りを武蔵村山の子供たち一人一人に9年間の教育過程の中で身につけさせ、社会に送り出す。教育は、子供たちの人生を応援する尊い仕事だと思います。
これからも、武蔵村山市の子供たちのためにより良い教育の推進をよろしくお願いします。
以上で質問を終わります。

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